JAF車両公認書の入手と登録車両の調べ方|型式・公認番号・証明資料を照合する
競技車両の書類を準備するとき、車名を検索して一覧に見つけただけでは、照合は終わらない。JAF公認番号、FIA公認番号、JAF登録番号は別の欄であり、必要な証明資料も同じではない。本稿は安全用品の選定や取付点検ではなく、「どの車両の、どの書類をそろえるか」を確かめるためのガイドである。
最初に、公認と登録のどちらを調べているか分ける
JAFの公認車両一覧・登録車両一覧ページには、二つの一覧と、登録車両のカタログ記載重量・タイヤ一覧が掲載されている。2026年9月12日の確認時点で、前二者の配布PDFは2025年10月1日現在の版だった。記事の日付と一覧の基準日は区別して読む。
公認について、2026年スピード車両規定第1章3.1は、所定の生産条件を達成した型式に対するJAF/FIAの公式な証明として説明している。一方、JAF登録車両規定第1条の対象は、同規定に従って登録された市販車両である。登録申請者にも条件があり、国産車はJAF特別団体とされる。競技に出る個人が、公認書を買うことと車種の登録申請をすることは別の手続きだ。
ZN6の掲載例で、番号の欄を取り違えない
公認車両一覧のPDF1頁には「GT86」、型式「ZN6」が載り、JAF公認番号は「JA-226」、FIA公認番号は「A-5756」と記される。その下には変型等の行が続く。問い合わせ用のメモには、車名だけでなく型式、どちらの公認番号か、必要と考える付属書を分けて書くと整理しやすい。
登録車両一覧のPDF2頁では、「86」「ZN6」の行に「JT-151」があり、同じZN6でも別の登録年・備考を持つ「JT-165」が掲載される。「86 Racing」は「ZN6改」「JT-160」で、備考にはベース車両がJT-151であることが示される。似た名前や同じ型式でも、最初に見つけた行をそのまま自車の根拠にはできない。
登録一覧には原動機の型式、国土交通省指定番号、備考の列もある。これらを車検証やメーカー資料と突き合わせる。上の番号は一覧の読み方を示す例であり、個別の86が特定クラスへ参加できると判定したものではない。
公認書は窓口へ、料金は「発行料」を見る
JAFは車両公認書の購入について、最寄りの地方本部モータースポーツ窓口への問い合わせを案内している。一覧PDFのダウンロードと、公認書そのものの入手を混同しない。
JAFの車両関係料金では、車両公認書発行料の国内・国際(基本)は3,100円、国内・国際(変形)は1,000円。表示は税込である。「車両公認申請料」「JAF登録車両申請料」は別項目なので、公認書を取り寄せる費用として読み替えない。
基本書類と付属書のどこまで必要か、入手までの日数、受取方法、支払総額は、この料金表だけでは確定できない。車両の型式と番号を示し、手元にある書類と不足分を窓口に伝えて確認する。
携帯する資料は、公認車両と登録車両で整理する
スピード競技では、第1章3.2が公認書と、必要な場合の正常進化・変形公認等の付属書の携帯を求める。検査時に公認書の提示を要求され、提示しなければ出場を拒否され得る。3.3では、JAF登録車両の主要諸元を証明するメーカー発行のカタログ、パンフレット等の携帯を定めている。
JAF登録車両規定第6条は、車検証の型式指定番号、または型式による確認を定め、第7条は主催者から求められた際のカタログ・仕様書等による適合証明を参加者に求める。登録一覧の一行だけで、仕様諸元を説明する資料までそろったことにはならない。
書類をまとめる際は「一覧の該当行」「自車の型式を確認する資料」「諸元を証明する資料」「適用条文」を別々に残すとよい。これは編集部の整理案であり、JAF所定の提出様式ではない。スピード競技の条文を、そのまま全種目共通の携帯条件として扱わない。
重量・タイヤの別表は、資料時点も確認する
同じ配布ページのカタログ記載重量・タイヤ一覧は、冒頭に2017年12月現在の登録車両について加筆修正した資料と記されている。タイヤは同一車両型式に設定されたカタログ上のサイズ、車両重量は同型式のカタログ上の最小値を扱い、過給器の有無などによる区分にも説明がある。
この別表の数字を、現在の全車種を網羅した値や、自車を実測した重量として使わない。登録一覧の基準日とも違うため、参照したPDFの冒頭、対象型式、メーカー資料を一組にして確認する。
一覧の照合を終えたら、出場規則へ戻る
2026年JAF国内競技車両規則第3条は、競技内容と参加車両に応じた規則適用を定め、競技によってはFIA付則J項が適用されることも示す。一覧への掲載確認は、適用される車両規定の確認を置き換えるものではない。
準備メモの最後には、大会名、募集クラス、適用規則の版、照合した車両番号、用意した証明資料、未解決の相違点を残す。車検証と一覧で候補が絞れない、備考の仕様と一致しない、必要な付属書が分からない場合は、番号や該当頁を添えてJAF窓口または主催者へ確認する。曖昧な箇所を「たぶん同じ車」と埋めないことが、書類準備の要点になる。
本稿では個別大会の特別規則、自車の現物、購入した公認書の内容を検査していない。参加可否や車検合格、書類の電子表示だけで足りるかは未確認であり、断定しない。
一次情報
- JAF 公認車両一覧・登録車両一覧
- JAF 車両関係料金
- JAF公認車両一覧・2025年10月1日現在(PDF)
- JAF登録車両一覧・2025年10月1日現在(PDF)
- JAF登録車両規定・2025年4月1日施行(PDF)
- 2026年 第3編スピード車両規定(PDF)
- JAF登録車両のカタログ記載重量・タイヤ一覧(PDF)
- 2026年JAF国内競技車両規則・総則と対応表(PDF)
- JAF 国内モータースポーツ諸規則など