2026/8/22 / ジムカーナ / GRIDLINE 編集部

全日本ジムカーナ2026のタイヤ規則|4本のマーキングと交換できない範囲

全日本ジムカーナでは、タイヤの選択だけでなく、競技会で使用できる本数と管理方法も結果に直結する。2026年全日本ジムカーナ/ダートトライアル選手権統一規則は、対象となる車両区分について、1競技会で使用できるタイヤを1セット4本に限定し、第1ヒート前にマーキングする手順を定めている。

一方で、すべての車両区分に同じ条件が適用されるわけではなく、認められる銘柄やサイズも車両区分によって異なる。実際の参加準備では、統一規則、当年の公示、国内競技車両規則、各大会の特別規則を一組で確認しなければならない。本稿では、2026年統一規則から固定して読める範囲を整理する。

1競技会で使えるのは原則1セット4本

統一規則第17条1項は、全日本ジムカーナのP、PN、B、SC、AE車両について、1つの競技会で使用できるタイヤを1セット、つまり4本のみとする。第1ヒートのスタート前に、競技会技術委員長が車両へ装着されている4本をマーキングする。

マーキングされたタイヤは、車両保管の解除または正式結果の発表まで、変更、交換、裏組みが認められない。第1ヒートと第2ヒートの間に左右を入れ替える、前後を交換する、ホイールから外して裏組みするといった判断を参加者だけで行える規定ではない。

タイヤ作業の可否に迷った場合は、作業を始める前に競技会技術委員長または技術委員へ確認する。公式車検合格後の調整、変更、交換作業には、技術委員長の許可と作業後の再確認が必要になるためだ。

P・PN・AE車両は公示銘柄を確認する

統一規則第2条は、全日本ジムカーナへ参加するP、PN、AE車両について、規定の基準を満たすタイヤを使うよう定め、認められる銘柄は別途公示するとしている。参加者は、購入時の商品名が似ているという理由だけで判断せず、当年公示にある正確な銘柄、サイズ、仕様を確認する必要がある。

公示銘柄に載っていないタイヤを使う場合は、基準を満たすことを証明する資料などを添え、競技会の2か月前までにJAFへ申請して承認を得る手続きが示されている。大会当日の車検で初めて相談する前提では間に合わない。

純正装着タイヤを使用する場合は、サイズとホイール径の変更が認められないという条件もある。車両購入時と同じブランド名であっても、指定サイズから変更する場合は「純正装着タイヤ」の扱いを自己解釈せず、適用規則を確認したい。

ラベリングとトレッドの基準がある

P、PN、AE車両に関する2026年の基準では、JATMAラベリング規格または欧州のグレーディング規格について、転がり抵抗とウェットグリップの下限が定められている。さらに、接地面を1周する連続した複数の縦溝、摩耗段階ごとの溝面積比率、新品時の溝深さと溝幅、ゴムの物性に関する条件が置かれている。

これらは参加者が外観だけで完全に証明できる項目ではない。そのため、公示された使用可能銘柄を確認する運用が重要になる。新製品、仕様変更品、同名の別コンパウンドなどは、販売店の説明だけでなくJAF公示と大会資料で照合する。

一般市販タイヤでもサイズと状態に条件がある

統一規則の車両規定には、ジムカーナ用タイヤについて、量産車カタログの同一車両型式に記載されたサイズを基準とする条件がある。該当する規定では、サイズアップは幅最大10mm、ホイール径最大1インチまでとされ、サイズダウンは数値による制限なく変更できる。ただし、車両区分ごとの別規定があるため、自車への適用条文を先に確定する必要がある。

海外規格のタイヤへ変更する場合は、最大負荷能力や静的負荷半径などの条件を満たす資料を携行する。公道走行が許される一般市販タイヤであること、競技専用タイヤではないこと、静止状態で地面以外へ接触しないこと、フェンダーからはみ出さないことも確認項目になる。

タイヤの溝は常に1.6mm以上必要で、タイヤの加工は認められない。スパイクタイヤも禁止されている。適法に公道を走れる状態と、競技規則に合う状態の双方を確認する必要がある。

加熱・冷却・溶剤塗布は禁止

第17条は、競技期間中に機材や道具を使ってタイヤを意図的に加熱、保温、冷却することを禁止する。車両規定にも、ウォームアップ、クールダウン、溶剤塗布などを行わないという条件がある。

タイヤ表面の屑を除去する作業については、電動スクレーパーなどの工具使用が認められている。ただし、タイヤを車体から外した状態で行い、動力でタイヤを回転させながら作業することと、ヒートガンの使用は禁止される。屑取りが認められることと、熱を加えて状態を変える行為が認められることは同じではない。

B車両のサイズ自由にも境界がある

第17条はB車両について、競技会開催場所内に限りタイヤサイズを自由とする条件を置く。ただし、タイヤとホイールが静止状態で地面以外へ接触しないこと、フェンダーからはみ出さないことは維持される。

「開催場所内に限り」という表現は、公道での移動まで同じ状態を認める意味ではない。ナンバー付き車両で往復する場合は、道路運送車両法に基づく保安基準への適合も別に必要になる。競技会場内の規則と、公道走行時の法令を混同しないことが重要だ。

参加前の確認手順

タイヤを発注する前に、次の順で確認すると誤りを減らせる。

  1. 参加クラスと車両区分を確定する
  2. 2026年統一規則の第2条、第17条と自車に適用される車両規則を読む
  3. P・PN・AE車両はJAFの当年公示銘柄を照合する
  4. 大会の特別規則と公式通知に追加条件がないか確認する
  5. サイズ、ロードインデックス、製品仕様を注文書と現物で照合する
  6. 第1ヒート前のマーキング時刻と場所を確認する
  7. 走行後も正式結果または保管解除まで勝手に交換しない

タイヤは性能部品であると同時に、技術委員が管理する競技資材でもある。速さだけで選ばず、使用可能銘柄、サイズ、状態、本数、マーキングのすべてがそろって初めて競技で使用できる。

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