2026/8/15 / ダートトライアル / GRIDLINE 編集部

全日本ダートトライアル競技当日の流れ|受付・車検から2ヒート、表彰まで

全日本ダートトライアルの会場では、競技車が走り始める前から規則に基づく手続きが進む。公式受付、公式車両検査、ドライバーズブリーフィング、コースの慣熟を経て、原則2ヒートの競技へ。その後も暫定結果、必要に応じた最終車両検査、正式結果、表彰までが一つの競技会である。

ただし、全国すべての大会が同じ時刻に同じ手順を行うわけではない。2026年全日本ジムカーナ/ダートトライアル選手権統一規則は、1日開催と2日開催のタイムスケジュール欄をそれぞれ用意し、具体的な時刻を各大会の特別規則へ記載する形式を採る。本稿は共通規則で確認できる役割と順序を整理し、大会固有の集合時刻や運用は補完しない。

最初に特別規則と公式通知を確認する

競技当日の基準になるのは、その大会の特別規則と公式通知である。統一規則第1条のタイムスケジュール欄には、公式受付、公式車両検査、慣熟走行または慣熟歩行、開会式、ドライバーズブリーフィング、第1ヒート、第2ヒート、表彰式という項目が並ぶ。一方、各項目の時刻は空欄のひな型であり、オーガナイザーが大会ごとに記載する。

2日開催のひな型には、公式受付と公式車両検査をA・Bに分ける構成も示されている。統一規則は、2日開催では公式受付Aと公式車両検査Aを原則としつつ、車両変更申請は公式受付Bの終了までとしている。したがって「受付も車検も競技日の朝に1回だけ」と一律には考えられない。受理書、特別規則、公式通知に記された自分の対象時間を確認する必要がある。

競技会に関する公示、JAFの指示、暫定結果を含む競技結果は公式通知掲示板に公示される。競技会審査委員会や組織委員会の決定、参加者に関する特別事項も書面で伝達される。予定を一度読んだだけで固定せず、当日の公式掲示を追うことが競技進行を取り違えない基本になる。

公式受付は「申込み済み」で終わらない

事前の参加申込みと、会場での公式受付(参加確認受付)は別の段階である。統一規則第22条は、所定の時間までに参加確認受付の手続きをしなかった参加者について、結果成績表から名前を抹消すると定める。また、正式受理後に不可抗力で参加できなくなった場合は、参加確認受付終了までにオーガナイザーへ連絡しなければならない。

車両変更にも受付が関係する。2026年日本ジムカーナ/ダートトライアル選手権規定第25条では、正式受理後の車両変更は故障や破損などやむを得ない事情がある場合に限られ、競技会審査委員会の承認が必要とされる。変更後も同一クラスでなければならず、申請期限は当該競技会の公式受付終了までである。

受付場所、提出物、確認方法は大会固有事項となるため、本稿では持参物の一覧を一般論で加えない。参加者が確認すべきなのは、当該大会が公表した特別規則と受理に関する案内である。

公式車両検査は車、装備、出走状態を確認する場

公式車両検査は競技会技術委員長が実施する。参加者は、特別規則または公式通知のタイムスケジュールに従い、指定場所へ出走可能な状態の車両を提示しなければならない。検査を受けない場合、不合格の場合、または技術委員長の修正指示に従わない場合は競技に参加できない。

検査対象は車両だけではない。参加者は同時に、スピード競技開催規定に従う服装、装備、備品の検査を受ける。JAF指定の競技番号(ゼッケン)は、公式車両検査前までに車両の左右へ貼付する。修正を命じられた車両は、修正後に再び検査を受ける必要がある。

合格後も自由管理へ戻るわけではない。競技車両は公式車両検査終了から正式結果発表まで、コース走行や走行のための移動を除き、指定駐車待機場所でオーガナイザーの管理下に置かれる。許可を得て調整、変更、交換作業をした場合は、作業後に申告し、規則適合性の再確認を受ける。走行中の転倒などで安全性が損なわれたと判断した場合も、技術委員長への申告と安全確認が必要だ。

ブリーフィングは全時間帯への出席が必要

選手権規定第26条によれば、競技長は競技開始前、競技会審査委員会の出席を得てドライバーズブリーフィングを開催する。ドライバーは開始から終了まで出席しなければならない。遅刻を含む欠席者には再ブリーフィングが必要となる。

統一規則の特別事項欄には再ブリーフィング料の記載欄があるが、金額は全国共通の固定値として示されていない。開催時刻、会場、再ブリーフィングの具体的な取扱いは、当該大会の特別規則と公式通知で確認する事項である。

慣熟の前までにコース図が配付される

選手権規定第28条は、発表されたコースについて、オーガナイザーが参加者のために慣熟走行または慣熟歩行を行うと定める。走行か歩行かは統一規則の特別事項として大会ごとに明記する仕組みで、どちらかを参加者が自由に選ぶという規定ではない。

競技コースは競技会審査委員会の承認を受け、公式通知掲示板に掲示されたうえで、慣熟走行または慣熟歩行までにコース図として参加者へ配付される。コース図にはスタート・走路・決勝の審判員の判定場所、救急・消火・レスキュー車両の待機場所、重複参加者の交代場所、タイヤ申告場所、停止線などを記載する。

慣熟は、まだ発表されていないコースを経験則で予測する時間ではない。公式に示されたコースを確認する工程である。実施回数、開始時刻、第1ヒート後にも設定されるかどうかは大会のタイムスケジュールに従う。

競技は原則2ヒート、採用方式は特別規則で確定する

選手権規定第30条は、競技を原則2ヒートで行うとする。最終順位は、2ヒートのうち良好なタイムを採用する方式、または2ヒートの合計タイムを採用する方式のいずれかで決め、その方式を特別規則に明示しなければならない。

良好なヒートを採用する方式で同タイムなら、まずセカンドタイム、次に排気量の小さい順、それでも決まらなければ競技会審査委員会の決定による。合計タイム方式の同タイムは、まずベストタイム、次に排気量の小さい順、最後に競技会審査委員会の決定という順番になる。

スタートは原則ゼッケン順で、ランニングスタートとされる。保安上または不可抗力でクラスごとの順番を変える場合は、競技会審査委員会の承認を得て公式通知で示される。さらに、競技は第1ヒートが終了した時点で成立する。保安上または不可抗力で続行が困難な場合には、審査委員会の決定で成立、延期、中止、短縮が行われることがあるため、「必ず全員が2本を走れる」とは断定できない。

無効タイムとリタイヤは別の扱い

統一規則第24条は、4輪のコースアウト、ミスコース、走行中に他の援助を得た場合などに、当該ヒートを無効とする。これは一つのヒートの判定であり、競技会から以後の出場を取りやめるリタイヤとは区別される。

競技会の途中で競技を棄権する場合、または以降の競技に出場しない場合は、意思を明確に示し、書面で競技役員へ申し出なければならない。車両をパドックへ戻しただけでは、規則に定めるリタイヤ手続きの代わりにならない。

事故や故障車、天候などによって競技が中断される場合は、競技長の決定によりオブザベーションポストで赤旗が表示される。走行中の車両はただちに競技走行を中止し、オフィシャルの指示に従う。この場面も参加者自身が申し出るリタイヤとは別である。

走行後は暫定結果、検査、正式結果、表彰へ

全ヒートを終えても、走行タイムの表示だけで手続きが完結するとは限らない。成績に関する抗議は、そのクラスの暫定結果発表後30分以内と定められている。上位入賞車両には、競技会審査委員会の承認のもとで最終車両検査が実施される場合があり、対象者は技術委員長の指示に従う。

表彰について、統一規則は全クラスの1位から3位に、クラス成立を条件としてJAF楯を授与すると定める。オーガナイザー賞の内容は各大会の特別規則に記載される。表彰対象者が表彰式を欠席した場合、オーガナイザーが用意した副賞は授与されない。

当日の流れを正しく追う鍵は、全国共通の規則と大会固有の時刻を混ぜないことにある。受付と車検を済ませ、ブリーフィングへ全時間出席し、公式コース図に基づいて慣熟する。2ヒートの採用方式を特別規則で確かめ、走行後は正式結果まで公式掲示を確認する。ダートを走る数分間だけでなく、その前後に置かれた確認と申告まで含めて全日本ダートトライアルの競技当日である。

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