2026/8/23 / 海外フォーミュラ / GRIDLINE 編集部

2026年FIA-F4鈴鹿 第7戦INDP決勝|HIROBONが首位交代の一戦を制し4勝目

2026年seven×seven FIA-F4選手権シリーズ第7戦のインディペンデントクラス(INDP)決勝が8月22日、鈴鹿サーキットで行われた。2度のセーフティーカー(SC)が入った11周のレースを制したのはHIROBON。序盤は3番手で先頭争いを追い、再開後に前の2台が相次いで順位を落とした局面を逃さず首位へ立った。HIROBONにとって今季4勝目。2位はDRAGON、3位は齋藤真紀雄となった。

結果だけを見ればHIROBONの勝利だが、そこへ至るまでにレースの主導権は何度も動いた。ポールポジションの今田信宏、予選2番手のKENTARO、そしてHIROBONへと首位が移り、各局面で上位の間隔も縮まった。接触、スピン、SCが重なった展開のなかで、走行を続けて好機をつかんだHIROBONが最後に先頭を守った一戦だった。

今田が先頭を守り、KENTAROとHIROBONが追走

決勝のフォーメーションラップは午後1時20分に始まり、スタートは午後1時24分。午前の公式予選で今季初ポールを獲得した今田の隣にはKENTAROが並び、2列目はHIROBONと植田正幸、3列目はDRAGONと齋藤という並びになった。

スタートでは今田とKENTAROが競りながら1コーナーへ向かったものの、今田がポジションを維持した。HIROBON、植田、DRAGON、齋藤が続くなか、オープニングラップでDRAGONが植田を抜いて4番手へ上がる。先頭では今田、KENTARO、HIROBONの3台が接近したまま1周目を終え、KENTAROは今田への攻撃機会を探った。

一方、予選8番手だった鳥羽豊はスタートで出遅れた。追い上げに転じた鳥羽を含む中団には、間もなく大きな波乱が訪れる。

3周目の4台が絡む事故で最初のSC

3周目、ヘアピン立ち上がりで大阪八郎が前を走るMOTOTINOに追突。後方では事故を避けるために杉山寛が急減速し、そこへ鳥羽が追突する形となり、4台が関係する事故になった。鳥羽はフロントウイングに損傷を負ってピットへ戻り、リタイア。コース上に残った3台を回収するため、この日最初のSCが導入された。

この時点の上位6台は今田、KENTARO、HIROBON、DRAGON、齋藤、植田の順。スタート直後に順位を上げたDRAGONが4番手を確保し、齋藤も表彰台圏を視野に入れる位置につけていた。またSC走行中には、中島功にスタート違反による5秒のタイムペナルティーが科された。

SCは6周目に消灯し、7周目から競争が再開された。隊列が一度圧縮されたことで、先頭争いは再び接近戦になる。

KENTAROが今田を攻め、先頭争いが一変

再開後、2番手のKENTAROは今田との差を削った。公式レポートによると、7周目の差は0.3秒、8周目には0.1秒。ホームストレートから1コーナーにかけて今田へ並びかけ、1コーナーでは一度引いたものの、続く2コーナーで内側へ入った。

ここで2台はわずかに接触し、外側にいた今田がスピンして首位から後退した。公式レポートでは、この接触はレーシングアクシデントと判定されたとされる。KENTAROが代わって先頭に立ったが、レースの流れはそこで落ち着かなかった。

3番手から前の争いを見ていたHIROBONがKENTAROとの間隔を詰める。KENTAROはデグナー進入で縁石に多く乗り、バランスを崩してデグナーの間でスピン。クラッシュは免れたものの、コースへ戻った時点ではDRAGON、齋藤、植田にも先行され、5番手まで順位を落とした。この一連の動きでHIROBONが首位を引き継いだ。

短い区間で今田からKENTARO、KENTAROからHIROBONへとトップが移った。HIROBONは無理に前の2台の争いへ割って入るのではなく、3番手で走行を継続したことが結果的に勝機へつながった。

2度目のSC、追い越し禁止のままチェッカー

KENTAROは後退後も追撃を続け、10周目に植田を抜いた。しかし同じ周、130Rで佐々木祐一がスピンし、バリアへクラッシュ。車両回収のため2度目のSCが導入され、KENTAROがさらに順位を戻す機会は失われた。

11周で争われた決勝は、SCがファイナルラップにピットへ戻ったものの、追い越しが禁止された状態のままチェッカーフラッグを迎えた。HIROBONが先頭でフィニッシュし、富士の第5戦に続く今季4勝目。DRAGONが2位、齋藤が3位に入り、両者が表彰台を獲得した。4位はKENTARO、5位は植田、6位はWILLIAMだった。

HIROBONは、リスタート直後の激しい首位争いで生まれた機会を確実に結果へ変えた。DRAGONはスタート直後のオーバーテイクから上位に残り、前方の順位変動を経て2位へ。齋藤も序盤の6番手から大きな混乱をくぐり抜けて3位を得た。速さだけでなく、2度のSCと首位交代のなかで走り切ることが表彰台を分けた鈴鹿の第7戦となった。

なお、本稿はFIA-F4公式レースレポートで確認できる内容に限定した速報であり、各車の正式な総合タイム、タイム差、ファステストラップ、シリーズポイントは同ページに記載がないため扱っていない。

参照した一次情報